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開発者テルミン氏について
テルミンの開発者レフ・セルゲイヴィッチ・テルミン氏は、1896年、 帝政ロシア政権下のサンクト・ペテルブルグで生まれました。
サンクト・ペテルブルグ物理工科大学電子振動研究室の主任として研究に従事していた1920年、 実験中の偶然から着想を得てテルミンを製作。チェロの演奏家でもあった氏は、 当時のロシアの指導者レーニンの前でデモ演奏を行い、大変気に入られたそうです。 その後活動の場をアメリカに移し、そこでも喝采を持って迎えられました。
しかし、1938年に突然失踪。その理由は今も謎です。氏はロシアに戻り スターリン政権下のロシアで拘留され、シベリアで強制労働生活を送ります。 その後、科学者として軍事関係の研究開発に長く携わりました。 彼が再びアメリカの地を踏むことができたのはゴルバチョフ政権となった1991年でした。 西側の友人達からは、1938年に死亡したものと思われていたそうです。
1993年11月、彼のドキュメンタリー 映画『Theremin an electronic odyssey』のプレミア上映の翌日、 テルミン氏は亡くなります。享年97年歳でした。
彼の失踪後長い間、テルミンという楽器は幻の楽器となっていました。 それは、残された彼の妻が製品化を拒んでいたためだったようです(映画「テルミン」より)。
テルミン氏やテルミンという楽器のたどった数奇な運命は、神秘性と物語性を高め、 その存在感を特別なものにしています。 (参考:映画「テルミン」ウェブサイト)
1991年、テルミン氏が作曲家のPaul Lansky にテルミン演奏を教えている模様。 レフ・テルミン氏、このとき御年95歳。
(演奏時間:2分2秒)